ディプロマミルとゴルゴ13

ゴルゴ13』の「大学教授の私生活」は、新型暗視装置付き高性能銃を手にしたハーバード大学教授(副業で殺し屋もやっている)ゴールドマンとゴルゴ13の狙撃対決を描いたエピソードだが、2人の殺し屋の接点としてディプロマ・ミルズが登場する。簡単に冒頭部分を紹介する。
(今は「ディプロマミル」という表記が一般的なようだが、ここでは『ゴルゴ13』に合わせて「ディプロマ・ミルズ」としておく。)


ディプロマ・ミルズを利用して学歴を偽り国防総省に登用された准将が、FBIの調査をかわすためにディプロマ・ミルズのボス暗殺をゴルゴに依頼する。一方、極秘に内偵を進めていたFBIは学歴汚染が政府中枢、ケネディ宇宙センター国防総省など広範囲に及んでいることを知り、事件の全貌が明らかになると政府もダメージを被ると考え、真相を闇に葬るべくディプロマ・ミルズのボス暗殺をゴールドマン教授に依頼していた。
タッチの差で標的を奪われてしまったゴルゴは……。
(以下のストーリーが気になる人はゴルゴ13第86巻-2大学教授の私生活を参照されたい。)


「大学教授の私生活」は今から20年前、1987年8月に発表された作品である。『ゴルゴ13』は海外情勢啓蒙マンガという面が強い。たぶん当時、ディプロマ・ミルズの問題が米国最新事情としてサラリーマン向け週刊誌辺りで取り上げられていたのではなかろうか。


ハワイ消費者保護局、イオンド大学 (IOND University)を州法違反で裁判所に告発!
2007年9月22日 告訴された偽大学を、かばい続けるウィキペディア日本語版

イオンド大学ハワイ州に告発されたとのこと。告発とは穏当な対応だ。これが20年前で、イオンド大学が学位を与えた中に米国政府や国防総省の要人がいたなら、イオンド大学のボスの人はゴルゴに……。