オウムとアルファブロガー

最近のESPIO佐藤優新型インフルエンザの話題で“フィーバー”しているが、後者のエントリー中でオウムへの言及があった。
「オウムでプロパガンダを作っていたアルファブロガー」というと該当者は一名、松永英明氏しか思い浮かばない。「ことのは」関連発言として引用しておく。

 さらに脱線し続けるけれど、オウムの幹部にはなぜか量子力学分子生物学を修めたものが多い。それはたぶん理由があって、両方とも日常の常識から見たらトンデモな世界なんだよなあ。普通の人はそれでも日常とバランスが取れるんだけれども、たまにそこを飛び越える人が出てくるんだろうなあ。飛び越えて、なんで麻原なのかというのが一番理解し難いところで、だからオレはオウム信者ではないけれども、なんかの理由があるんだろうなあ。

 村井秀夫の内面は興味があるなあ。しかし、取材は難しいだろうなあ。

 そう言えば、サイエンスではないけれども、言語学に関わって、オウムでプロパガンダを作っていたアルファブロガーもいたなあ。

 誰かの本で、数学と言語学を学んで殺人者になったという設定の即興劇があるという話を読んだ記憶があるなあ。言語学にもそういう悪魔的要素があるなあ。いや、言語学自体にはないかもしれないけれども、言語学に関心を寄せる者にそういう要素があるなあ。

(中略)

 写経ついでに言うと、しかし、仏教哲学を量子力学で正当化したりするのは明らかに間違ってるな。そんなもんは当時存在しないし、完全に違う体系だからなあ。それはどちらに対しても失礼だよな。信仰があるように見えて、(偽りの?)科学主義に拘束されてるなあ。

 二つを並べるのは全然異なるようでいて、実はオウムの発想に近いなあ。ただ、妙な日本人がそういうことを言い出すだけじゃなくて、シュレーディンガーハイゼンベルクが誤解されるようなことを言うのは罪が深いなあ。そう考えると、サリン事件の百分の一ぐらいの責任はあるよなあ。ハイゼンベルクなんてむしろニュートンと同じように、自然哲学者とでも言うべきだのになあ。

 村井はどういう影響を受けたのかなあ・・・。


以下は上の引用に続く箇所。ことのは問題とは関係が薄いがオウムにも触れているので一応引用しておく。

 ・・・ともかく、進化も後化もないと考えると、それはそれでこのヒトというあれこれ意味を考えたり、サリンを撒いてみたり、ナイフを振り回したり、写経をおっ始めてみたり、自殺したり、はては気紛れにこんな妄想をネットに垂れ流したりするケッタイな生物が誕生した説明がつかんのだよなあ。

 それも、たぶん何十億年も前からの、ウイルスのあれやこれやの作用の堆積も手伝って、こんなことになってるはずなんだからなあ。不思議だなあ。そう思うとウイルスなる存在者も不気味なんだよなあ。ごくごく単純な構造なのになあ。

 不思議である。しかし、意味はない。まあ、こんなところなのかなあ。

 新書の執筆で欺瞞工作を考えるときにちょっと思ったんだけれども、もちろんそんな妄想はテーマから外れるし、書いたら本がぶち壊しになるから一行も書いてないけれども、しかし、生物も結構、巧妙な欺瞞をしてるんだよなあ。それは騙してやろうとして騙してるはずではないわけで、特に昆虫なんか見るとそれが明らかだけれども、ヒトの目から見るとそれが実に不思議に見えるんだよなあ。やっぱ、結果としてそうなっているとしか考えざるを得ないよなあ。

 と同時に、欺瞞というのが生物に本来的に備わっている特質のような気もして来るんだよなあ。オレオレ詐欺も進化の形だよなあ。

 まあ、いい加減にこれぐらいで。

 こんな与太話は一行も書いていないし、臭いも発散させていないから、実務者の方々も含めて、ぜひ愛想をつかさずに買ってね。

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野田 敬生 著
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